小学校6年当時、担任は50代のパッとしない男性教師であったが、4月早々、非常勤講師として我がクラスの副担任扱いで音楽の先生が来ていた。その方は、大学在籍中にその大学のミスに輝いた美人で、教職課程を専攻していたため、何年か前に教育実習として来ていたらしいが、その後、すぐに先生にならずに、いろいろと幅広く活動をしていて、その過程で、ミス〇〇(地元の都市名)にも輝いたという、ほとんど、ミス・コンテストの名を欲しいままにした超が付く美人だった。実際に、30才手前(当時)という若さながら、凜として、落ち着き払った身のこなしは、年季を重ねた熟女の風格さえあったほど。風貌も、髪型からして、自然にふわっと、艶があって、まとまっているという感じで、整えるわけでもなく、常に気品が漂っていたし、やや三白眼(美人の象徴)な目付きは、視線を一直線に向け、動じず、流されず、観音様の化身と思わせるほどの、落ち着き払った出で立ちであった。
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